『YOU ―君がすべて―』シーズン1全話あらすじ|ジョーの歪んだ愛を徹底解説【ネタバレあり】

YOU君がすべてシーズン1

『YOU ―君がすべて―』シーズン1全話あらすじ|ジョーの歪んだ愛を徹底解説【ネタバレあり】

YOU 君がすべて シーズン1

こちらの記事はネタバレを含みます

目次

はじめに:愛の名を借りた狂気——その先にあるのは救いか、破滅か

「あなたのことが好き」——その言葉が、もしすべての境界を越えて届いてきたとしたら?
Netflixオリジナルドラマ『YOU ―君がすべて―』は、ストーカーという危険な存在を“恋愛の語り手”に変えた、サイコスリラーの傑作です。

本記事では、主人公ジョーの異常な愛の形に焦点を当てながら、シーズン1全10話を各話丁寧に解説・分析します。完全ネタバレありのおさらい記事として、新シーズンを前に物語の本質を振り返りましょう。

基本情報:キャスト・製作陣

  • タイトル:YOU ―君がすべて―(原題:YOU)
  • 製作:グレッグ・バーランティ、セーラ・ギャンブル
  • 原作:キャロライン・ケプネスの小説『YOU』
  • 配信開始:2018年(シーズン1)
  • 話数:全10話
  • 配信元:Netflix(シーズン1はもともとLifetime制作)

キャスト

  • ジョー・ゴールドバーグ:ペン・バッジリー
    書店員でありながらストーカー行為を繰り返す主人公。知性と危険性を兼ね備えた二面性が魅力。
  • グィネヴィア・ベック(ベック):エリザベス・レイル
    作家志望の大学院生。ジョーの標的となる。
  • ピーチ・サリンジャー:シャイ・ミッチェル
    ベックの親友で、彼女に強い執着を持つ。
  • パコ:ルカ・パドヴァン
    ジョーの隣人の少年。彼との関係はジョーの善意の一端を表す。
  • キャンディス:アメイラ・デステール
    ジョーの元恋人。彼の過去に深く関わる人物。
  • ドクター・ニッキー:ジョン・ステイモス
    ベックのセラピスト

『YOU ―君がすべて―』シーズン1 登場人物&キャスト一覧

ジョー・ゴールドバーグ(Joe Goldberg)

演:ペン・バッジリー
ニューヨークの書店で働く青年。知的で魅力的だが、恋愛対象に異常な執着を持ち、ストーカー行為や犯罪に手を染める危険な人物。

グイネヴィア・ベック(Guinevere Beck)

演:エリザベス・レイルズ
ジョーの恋の相手。ニューヨークの大学院生で作家志望。華やかな社交生活の裏に心の傷を抱える。

ピーチ・スレイター(Peach Salinger)

演:シェイ・ミッチェル
ベックの親友で裕福な家庭の出身。ベックの恋愛を強く管理し、ジョーに敵対的。

ベンジー・アダムズ(Benji Adams)

演:ルーク・クーパー
ベックの軽薄な恋人。浮気癖があり、ベックとジョーの関係の障害となる。

ライリー・エドワーズ(Rory Cooke)

演:ヴィッキー・クリープス
ベックの友人。ジョーとの関係を心配し、助言する。

ニッキー・ハインズ(Nicky)

演:アシュリー・アベル
ベックのセラピスト。ベックの心の支え。

パコ(Paco)

演:ヤイラ・スミス
ジョーの近所に住む少年。家庭に問題を抱え、ジョーに保護される。

キャンディス・ストーン(Candace Stone)

演:アマンダ・スティーブンソン
ジョーの元恋人。ジョーの過去を知り、物語に大きな影響を及ぼす。

シーズン1全話あらすじ&ジョーの心理分析【ネタバレあり】

第1話「出会い」

あらすじ:
ニューヨークの書店で働くジョー・ゴールドバーグは、ある日、書店に訪れた大学院生で作家志望のグイネヴィア・ベックに一目惚れする。彼は純粋な恋心の裏に強い執着と独占欲を隠し持ち、SNSを駆使して彼女の生活を徹底的に監視し始める。ジョーにとって、愛は自分のコントロール下に置くべき対象であり、彼の行動は次第にストーカー的な様相を呈する。ベックには既に恋人ベンジーがいたが、ジョーはそれを障害と見なし、彼を排除しようと画策。初回からジョーの冷徹な計画性と狂気の片鱗が見え隠れし、彼の異常な愛情の本質が徐々に明らかになる。

第2話「ニューヨーク最後のいい人」

あらすじ:
ジョーはベックとの距離を縮めるため、彼女の友人や家族関係に深く介入し始める。ベックの親友ピーチはジョーに不信感を持ち、彼の本性を疑い警戒するが、ジョーは巧妙に信頼を得ようと振る舞う。一方で、彼はベンジーを地下室に監禁し、その動きを封じ込めていく。ジョーの行動はただの「好き」という感情を超え、独占と支配欲に変貌。彼の自己正当化は、「ベックを守るため」と称しながらも、実際には彼女の自由を奪う行為に繋がっていく。この回でジョーの危険な二面性がより鮮明に描かれ、観る者に強烈な不気味さを与える。

第3話「とりあえず保留」

あらすじ:
ベックはジョーとの親密な関係に喜びを感じつつも、親友ピーチの忠告や疑念に揺れ動く。ピーチはジョーの本性に気づき、ベックに彼との関係を慎重に考えるよう警告を発するが、ベックはまだジョーの魅力に惹かれて離れられない。ジョーはピーチの行動を密かに監視し、彼女の秘密や弱みを探り、排除の準備を進める。彼の冷徹な計算は「愛」を超えた支配欲の表れであり、心理的な怖さが一層強調される。ベックの心の葛藤とジョーの陰湿な行動が対比的に描かれ、物語の緊迫感が高まる。

第4話「キャプテン」

あらすじ:
ベックは父親との再会を通じて、自身の過去の傷や孤独と向き合い始める。ジョーはその隙間に入り込み、彼女の心の弱さを利用してさらに深く接近しようと画策。ピーチは親しい友人としてベックを支えようと努力するが、ジョーの嫉妬と敵意は膨れ上がり、彼女を監視しつつ排除を計画する。ジョーの内面には過去のトラウマや歪んだ愛の形が垣間見え、彼の行動原理が徐々に理解される。ベックの人間関係が複雑化し、ジョーの狂気が加速する様子がリアルに描かれ、物語はさらなる展開へと進む。

第5話「敵との向き合い方」

あらすじ:
ベックは親友ピーチに誘われ別荘へ向かうが、その裏でジョーはピーチの監視と排除を本格化させる。ジョーはピーチの弱点を見抜き、彼女を撃ち殺すことで障害を完全に取り除く。だが彼はそれを自殺に見せかけ、罪の責任を回避しようと画策する。この事件はジョーの行動の残酷さと冷酷さを如実に示し、彼の「愛」とは独占と破壊の代名詞であることを象徴する。ベックはまだ真実に気づかず、ジョーの計算された演技に翻弄される。この回を境に物語は一気に緊張感を増し、サイコスリラーとしての色合いが強まる。

第6話「狂気の愛」

あらすじ:
ピーチの死をきっかけに、ベックは精神的に不安定になり、ジョーとの関係にも疑念が芽生え始める。ジョーは彼女の携帯を盗み見し、行動を監視し続けるが、ベックはセラピストのニッキーと親しくなり、新たな支えを見つけようとする。ジョーはそれに激しい嫉妬を抱き、ベックを完全に支配しようと焦る。彼の内面の狂気がますます露わになり、愛の名のもとに暴走していく様子が恐ろしく描かれる。ジョーの心理的歪みとベックの葛藤が交錯し、視聴者に深い緊張感を与える重要な回。

第7話「エブリシング・シップ」

あらすじ:
ベックはジョーとの関係に限界を感じ、距離を置こうと試みるが、ジョーは彼女の周囲を徹底的に監視し、彼女の行動を制御しようとする。隣人の少年パコの家庭問題に介入し、彼を助けようとするジョーの姿も見えるが、それもまた彼の「守る」という歪んだ正義感の表れだ。ジョーの行動は自己正当化されつつも、実際には他者の自由を奪い、支配しようとする本質が強調される。ベックの不安と恐怖、ジョーの執着がクライマックスに向かって加速していく重要な転換点。

第8話「僕は君のもの」

あらすじ:
ベックはジョーの過去に疑念を抱き、元恋人キャンディスの存在を探る。ジョーはキャンディスの話をするものの、その説明には矛盾が多く、彼の秘密が徐々に暴かれていく。ベックはジョーの真実を突き止めようと動き出し、彼の行動を監視。ジョーは彼女の疑念を察知し、必死に関係修復を図るが、彼の行動はますます危険な方向へ進む。ジョーの二面性と偽りの愛情が浮き彫りになり、物語はさらなる緊迫感を帯びてくる。

第9話「キャンディス」

あらすじ:
ベックはジョーの恐ろしい本性を知り、彼から逃れようと必死になる。だがジョーは彼女を自宅の地下室に監禁し、自由を奪う。ベックは脱出を試みるが、ジョーは彼女の逃亡を阻止し、狂気的な愛を叫ぶ。彼の行動は正当化の域を超え、完全な独占欲と支配欲の表現であることが明確に示される。ベックは絶望の中で最終手段を決意し、物語はクライマックスへ向けて緊迫した展開を迎える。ジョーの心理の闇とベックの葛藤が最高潮に達する回。

第10話(最終話)「青ひげの城」

あらすじ:
ジョーはベックを殺害し、その罪を他者に擦り付けて逃亡を図る。新たな日常に戻ろうとする彼だが、過去の元恋人キャンディスが突然現れ、彼の秘密が再び暴かれる危機に直面する。ジョーの「愛」は何度も破壊と再生を繰り返し、彼の生き様そのものが歪んだ自己正当化の物語であることが示される。物語はサイコスリラーとしての醍醐味を残しつつ、続編への期待を煽って終わる。ジョーの心理の複雑さと彼の抱える深い闇が印象的な最終話。

まとめ:ジョーという“語り手”が映す、恋と狂気の境界線

シーズン1を通して描かれるのは、「愛」と「執着」の紙一重の境界。そして、加害者でありながらも“被害者を装う”語り手=ジョーの存在が、視聴者の倫理観を揺るがします。

『YOU』は単なるサイコスリラーではありません。
これは、“あなた”という存在が他者にどう見られているのか—その視線の恐ろしさと危うさを描いた、現代的な寓話なのです。

ラボグマ博士

衝撃のシーズン1。次々と殺人を犯す主人公ジョーを何故か応援してしまう。
とにかくバレないかハラハラドキドキ。ただそれだけじゃなくそれぞれの登場人物の心理的な描写も細かく描いてくれていて物語に没入しやすくなっています。

さらに魅力に迫った記事はこちらから。

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この記事を書いた人

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