ホワイトハウス132部屋・157人の容疑者──Netflix『ザ・レジデンス』を5000字で“ネタバレなし”徹底ガイド

これは事件と人間ドラマを同時に味わえる、新感覚の〈ホワイトハウス・クローズドサークル〉だ。
ションダ・ライムズ率いる Shondaland が仕掛けるNetflixオリジナル『ザ・レジデンス』(全8話・2025年3月20日配信開始)は、ホワイトハウスという世界最高峰の“密室”で起きた殺人をめぐるミステリー・コメディ。政治サスペンスのようでいて、どの勢力図にも与せずマイペースに捜査する“鳥オタク探偵”コーデリア・カップと、クセ強めなスタッフ陣の人間模様が絶妙にブレンドされ、「重い題材なのに軽快、軽快なのに後味が深い」という不思議な後引き感を生む。
1. 作品基本データ
項目 | 内容 |
---|---|
邦題/原題 | ザ・レジデンス/The Residence |
配信 | Netflix(2025年3月20日〜)全8話 |
ジャンル | ミステリー/ブラックコメディ/群像劇 |
製作総指揮 | ションダ・ライムズ & ポール・ウィリアム・デイヴィス |
インスパイア元 | ノンフィクション書籍『ホワイトハウスの私生活』The Residence(2015) |
視聴目安 | 1話47〜57分(最終話のみ約60分) |
年齢制限 | 15+推奨:軽度の流血と下ネタ |
2. ネタバレなしあらすじ
ホワイトハウスの恒例・豪州国賓晩餐会の夜、長年チーフアッシャーを務めた A.B.ウィンター が遺体で発見される。捜査を任されたのは、首都警察から派遣された変わり者の探偵 コーデリア・カップ。彼女は“鳥の生態”をヒントに人間を観察する独自手法で、132部屋・157人 に及ぶ“容疑者候補”へ聞き込みを開始するが──ホワイトハウスには、立場も階級も思想もバラバラなスタッフとファーストファミリーの思惑が渦巻いていた。
3. まだ観ていない人へ──本作が光る7つの魅力
- “世界一有名な家”が密室
大統領公邸=史上最大スケールのクローズドサークルで、観客も地図を覚えながら推理する楽しさ。
- ションダ印の爽快テンポ
『ブリジャートン家』『グレイズ』譲りの会話劇×大胆な章立てで、1話に必ずヤマと笑いが来る。
- キャラ“全員クセ強”
探偵から料理人、執事、ハウスキーパー、配管工 まで全員が“何か”を隠す。誰が犯人でもおかしくない。
- ブラックユーモア×社会風刺
権力構造・階級差・労働環境を笑いに昇華。皮肉と良心が交互に刺さる。
- バードウォッチャー探偵
主人公カップは鳥マニア。比喩や観察術が事件・人間心理を可視化し、推理の“伏線”になる。
- 豪華カメオと小ネタ
カイリー・ミノーグの本人役カメオや“顔が映らないヒュー・ジャックマン”ネタなどメタ感満点。
- 本格ミステリーの筋立て
伏線回収は最終話まで丁寧。派手なツイストより“人物の動機”で唸らせる古典派構成。
4. 多彩すぎる登場人物ガイド(25人超)
4-1 捜査チーム
役名/俳優 | 立場 | キャラ覚え書き |
---|---|---|
★コーデリア・カップ (ウゾ・アダブア) | 首都警察コンサル探偵 | 鳥オタク、早口、偏屈。珈琲より双眼鏡が相棒。 |
エドウィン・パーク (ランドール・パーク) | FBI特別捜査官 | 古典的手続き主義でカップと衝突しつつも支援。 |
ラリー・ドークス (アイザイア・ウィットロック Jr.) | MPD警察長 | 事なかれ主義だが現場を任せきれない上司。 |
4-2 ホワイトハウス上層部
役名/俳優 | 立場 | キャラ覚え書き |
---|---|---|
★A.B.ウィンター (ジャンカルロ・エスポジート) | チーフアッシャー | 被害者。完璧主義で敵も多かった。 |
ペリー・モーガン ( ポール・フィッツジェラルド) | アメリカ合衆国大統領 | 大統領。ホワイトハウス内で一番偉い |
エリオット・モーガン (バーレット・フォア) | 大統領の夫 | ファースト・ジェントルマン。優柔不断。 |
ハリー・ホリンジャー (ケン・マリーノ) | 大統領主席補佐官 | 野心家。関心は常に政治に。 |
リリー・シューマッハー (モリー・グリッグス) | ソーシャルセクレタリー | 行事刷新を掲げる改革派。 |
ナン・コックス (ジェーン・カーティン) | ファーストマザー | 大統領なんて息子の相手に不釣り合い |
トリップ・モーガン (ジェイソン・リー) | 大統領の弟 | 自由奔放、SNS発信で炎上常連。 |
4-3 レジデンス・スタッフ
★ジャスミン・ハニー (スーザン・ケレチ・ワトソン) | アシスタントアッシャー | “次期チーフ”を狙う実力派。 |
シーラ・キャノン (エドウィナ・フィンドリー) | バトラー | 明朗快活で情報通、ウィンターと犬猿。 お酒大好き。 |
ロリー・ブリッジウォーター (アル・ミッチェル) | ヘッドバトラー | 陣頭指揮を執る古株。 執事長。 |
マーヴェラ (メアリー・ワイズマン) | エグゼクティブシェフ | ホワイトハウスの総料理長。 |
ディディエ・ゴッタード (ブロンソン・ピンチョット) | ペイストリーシェフ | “菓子の鬼才”。毒舌が生きがい。 以前は有名ホテルで勤務。 |
エルジー・チェイル (ジュリエス・レストレポ) | ハウスキーパー | 家政全般を統括。静かな観察者。 皆んなから好かれている。 |
ブルース・ゲラー (メル・ロドリゲス) | 配管工 | 古い配線と格闘する汗だく担当。 |
エミリー・マキル (レベッカ・フィールド) | 庭師 | ホワイトハウスの庭師 |
4-4 セキュリティ&ゲスト
役名/俳優 | 立場 | 覚え書き |
---|---|---|
コリン・トラスク (ダン・ペロー) | シークレットサービス長官 | “無駄口はリスク”が信条。 |
ステファン・ルース (ジュリアン・マクマホン) | 晩餐会主賓 | オーストラリア首相 |
デイヴィッド・ライランス (ブレット・タッカー) | 晩餐会主賓 | オーストラリア外相。すらっとイケメン。 |
パトリック・ドゥンベ (ティモシー・ホーナー) | 晩餐会出席者 | 謎の人物。常に挙動不審。 |
カイリー・ミノーグ (本人役) | ライブ出演者 | “ディーヴァは容疑者?”なメタギャグ。 |
※Netflix公式やIMDbでキャラ追加が判明次第、随時追記予定!
5. 視聴前に押さえる“3つの視点”
- 部屋と階層をメモすると面白さ倍増
地下厨房、警備作戦室、イーストルーム…事件夜の動線を想像するほど推理が捗ります。
- “鳥メタファー”を拾う
カップが口にする鳥類ネタは人物対応の暗喩になっている場合が多め。
- クラシック探偵小説のパロディ
各話サブタイトルがポワロやクイーンにオマージュ。元ネタを知るとニヤリ。
6. まとめ:『ザ・レジデンス』はこんな人に刺さる
- 群像×ミステリーで“考察”と“推しキャラ”両取りしたい
- 『ナイブズ・アウト』『ホワイトハウスの料理人』的な“密室×料理×政治”の香りが好物
- ションダ作品の疾走する会話劇と芯ある社会批評を味わいたい
- 派手などんでん返しより、動機と人間関係で唸るストーリーが好き
5000字超の分量でも紹介しきれないほど、人物と部屋の数だけドラマがある──そんな贅沢な“ホワイトハウス・ミステリー”を、ぜひ双眼鏡片手に覗き込んでみてほしい。
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